「PHOTO FAB~フォトファブ~」が出来るまで

フォトファブが出来るまで

「この繊細な機織の技術をネクタイ以外の形で表現できないか?」
古くからの友人である京都西陣織老舗機元の大東さんへ相談を持ち掛けたのがフォトファブを始めるきっかけでした。
愛犬などのペットの写真を撮る機会もスマホの普及とともに増えました。愛情たっぷりの写真たちを特別な形で残したい。
そう思い西陣織のこの技術と掛け合わせて商品化をできないか?と構想を練り始めました。

日本の伝統産業をご家庭でも楽しめるような手軽さで提供することはできないか?
技術者の日々の研究と何度も何度も試作を重ねた結果、画質の取り込み技術も上がり、複雑な色や質感まで表現できるようになりました。
絹糸を高密度で織り上げる西陣織には、速さではなく精密さが特徴です。じっくりと一織り、一織り、細かく織り上げていきます。
色彩の表現幅も広がっていき、複数の色糸を合わせ多彩に色を表現できるように研究を重ねました。
生地を織るレピア織機はカーテンの柄などを織るコンピューター織機と違い経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を絡めながら柄を表現します。
ベテランの技術者が縦糸と横糸を細かく調整し、写真とは違うシルクの光沢を生かした奥深い作品を仕上げます。

江戸時代末期慶応四年創業。
150年以上の歴史がある老舗の織元「大東」(画像:1990年頃の株式会社大東)

西陣織のレピア織機。大切に毎日メンテナンスされ、リズムよく音を立てながら生地を織り上げています。

カラカラと回り歴史を感じさせる糸繰り機。
染め上がった糸を織機に掛けられるように巻き取ります。

巻き取った絹糸は糸倉庫の木棚ストックされ出番を待ちます。